2019年9月8日日曜日

IC不良と断ずる前に

歩行器のようなものの上に付けるものです。


スイッチを入れても全く反応がない(音が出ない)。
電池チェック、スピーカーチェック、スイッチチェック、基板への電力供給はすべて正常でした。
基板はこんな単純です。


これはもうICしかないなと思ったとき、ふとICに電圧は供給されているのか疑問に思いました。
電源ラインをたどってみます。
すると、ICの足のうち3、4,6番が裏側を通っていてつながりが見えません。


テスターで導通チェックすると確認できました。
電源供給ラインは3番につながっているはずとわかりました。
その電源ラインの導通だけがありません。
IC裏の見えないところで切れています!


3番に直接電圧を供給すると音が鳴りました。
そこで、ジャンパ線で3番端子と電源ラインを直結し無事修理完了です。

2019年9月5日木曜日

シャボン玉を出すバズ

このバズは頭からシャボン玉を噴き上げます。
初めて見ました。なんでもアメリカのディズニーランドで買ってきたものだとか。


ところが1回使ったらもうシャボン玉が出なくなってしまった。
チェックすると、まず頭から風が出ている。
シャボンを入れるのはすねの部分でここにあるパイプから吸い上げていない。

分解してメカにたどり着くとシャボンを吸い上げるメカがありました。
人工心肺で見るタイプです。回転する一対のローラーがゴムパイプを押さえつけながら回転し液体に圧力を加えています。
(これは修理後の写真)

よく観察すると問題が見えてきました。
ここです。


ケースがパイプを噛みこんでいます。これは製造時のミスですね。
これでは十分に流れません。
本来通すべきところにはスペースがあけてあるのでそこに通しなおします。


これでよく吸い上げるようになりました。

この他に水のおもちゃに定番の錆がスイッチに出ていました。
ここは接点復活剤で対応しました。

使った後横にしない方がいい、余分な液はふき取ることをアドバイスしました。

2019年8月21日水曜日

ぱっくんコロロン 微妙なばね

アンパンマンころがれ!ぱっくんコロロンそれいけだだんだんというのが正しい名前のようです。何だか寿限無寿限無みたいです。


左腕を下げてボールを置くと腕が動き、やがて口が開いてボールを飲み込みます。
飲み込み終わると口は自重で閉じ初期状態に戻ります。


故障は腕が動かなくなったというもの。
分解はまず左腕を外します。ツメでロックされているので力づくで。


この後軸内部の止めねじを外して軸ごと抜きます。


上あごは根元の両端出っ張りでぱちんとはまっているだけです。


後は胴体を前後に割れば作業できます。

肝心の動きをコントロールしている部分は下あごの左側にあります。


1、初期状態から左腕を押し下げるとカム板が反時計回りに回転し、ばねを伸ばしゼン
  マイギアに噛み合います。
2、腕がストッパーまで行くと手を離します。
  
  腕はバネの力で時計回りに回転を始めます。このときゼンマイがブレーキとなってゆ
  っくり腕が上がります。
  と同時にカム板のボッチが上あごのスライド板をすべりながら押し上げ、口が開きま
  す。
  
3、カム板のギアがゼンマイのギアから離れる位置まで来ると解放されたカム板(腕)は
  勢いよく回転します。これによって上あごは目いっぱい開き、ボールが放り込まれま
  す。
  
4、カム板のボッチが上あごのガイド(スライド板)を離れるため上あごは支えを失って
  自重で戻ります。
  

さて、腕が上がらない原因はバネの紛失でした。
代わりのばねを探すにあたって長さと強さのバランスがカギでした。ポイントになるバネの強さと長さは、腕を持ち上げてさらに余力がある強さ、一番縮んだとき(3の段階の少し後)張力が適度に残っている長さにすることでした。

幸いに参加しているおもちゃ病院のストックに適度なものがあり、長さだけ調整すればぴったりでした。


2019年8月6日火曜日

ダンシングミッキーのオルゴール

ゼンマイのオルゴールですが紙でできたミッキーが複雑に動きます。
我が家にもあってそれはクラウンが踊ります。「muraikoji]の名が入っていました。
本当にダンスするようでよくできています。


ゼンマイを巻いてもギアが滑る音がして力が逃げます。

分解は表側のカラスの縁にある金色の板をカッターでそっと剥がします。
するとガラスが取れ、紙の舞台がはずれます。
舞台を取る前にミッキーの鼻の頭にある丸い金属(ネジ)を外します。
人形ごと取れます。裏側に長いハトメが入っているのでなくさないこと。

するとオルゴールのムーブメントが現れますから裏からねじを外して取り出します。


中はやはりというかサンキョー製です。
原因は風車などが付いている金属板の固定カシメがゆるんでいたことです。
そのため3番ギアが逃げてしまうのです。
カシメは中央の1か所でそれを削り取り、ねじ穴をあけてビス止めです。写真は修理後の状態。

裏側のネジはムーブメントを固定するネジなので最初ははずさないこと。
ムーブメントが見えるようになってからはじめて外します。


参考までに、これより古いと思われるサンキョーオルゴールでは風車などのついている金属板や香箱はねじ止めされています。しかもマイナスネジ。そして台座はスチールの鋳物製です。



2019年7月23日火曜日

「TOYCO(トイコー)」のバス分解


トイコーのバスでやや新しいバージョンです。電車もありますがこれはバス。

車体裏に「TOYCO」のロゴが入っています。

「ツメで噛み合い」のため思い切りが必要です。ツメの部分を広げるときに壊れそうな思いをします。
以前のバージョンも分解に気を使いましたがこれも同じです。
ツメの場所と形状が分かっていれば思い切って行けます。

まずは爪の形状












爪は左右と前方にいくつもある。

前部は形状がちょっと違う

修理依頼はドアの動きが悪い(途中で引っかかる)というものです。
原因は柱の根元にある出っ張りでした。ここにスライドしてきたパーツが引っかかるのです。
ドアを動かす部品群(車体天井裏にある)


段差を削ってスムーズになりました。(写真は段差を削った後の状態)

まとめた写真

こういうことだと他にも同じ症状が出てもおかしくありません。早く改善されるといいのですが。

2019年7月19日金曜日

スピン&ギグル・ジラフ

brightstarsのスピン&ギグル・ジラフというおもちゃです。
ボールを入れると3個までは中にとどまるはずがすぐ下に落ちてしまうというので持ち込まれました。


ベースを外し、胴体を左右に分離すると、ボールを止める板が見えます。


拡大すると、


板はクランクで上下します。
原因はクランクの軸が外れて板がぶらぶらになっていました。(写真は修理後の状態)
これではボールが落ちるはずです。
元通りにはめて修理完了です。
それにしてもこんなにがっちり噛んでいるものがどうして外れたのだろう?
不思議です。

2019年7月18日木曜日

アンパンマン ミュージアムシリーズ そうじゅうGOGOだだんだん

道路を印刷した紙ベルトが回転し、その上に載せたミニカーをハンドルで左右に操作して
道路を走らせるというおもちゃです。

施設のもので、車が紙の上を動くので紙がすぐ傷みそうだ。何とかならないかという相談
です。
紙と本体の間にスチロールの薄い板を入れました。固定はオリジナルのビスをそのまま使
います。縁がギアや駆動部分、ボスなどに干渉するので切り取ります。こうすると車はベ
ルトに触れません。

ところが返却後しばらくして今度は「動かすとガリガリ音がすることがある。スピードが
遅くなる。」と
いう訴えがありました。
引っかかる場所はベルトのつなぎ目、裏からテープで止めてある部分でした。

修理に問題があったかと心配しましたが、結論的には後で入れた薄い板は問題なく、動き
を邪魔していたのは車を入れる枠でした。
この枠はハンドルで左右に動きますが、ハンドル軸が手前に傾いているため枠は水平移動
せず両端では下に下がります。このときベルトを押さえつけてしまうのです。


対策は枠の下部を削り、干渉しないようにしました。枠とベルトの間に薄い紙を入れて確
認できます。(写真は上下逆になっています。)

このおもちゃのベルトは扱い注意です。
しわが寄りやすいのですが、紙だと思ってアイロンをかけると失敗します!
単純な紙ではありません。熱を加えすぎると中のプラ素材が縮んで元に戻せなくなりま
す。
ほんの一瞬加熱加圧すればいいのですがかなりリスクがあります。お勧めできません。

加熱で縮んだベルトの写真です。