2019年2月9日土曜日

ダンシングスプー 四角いギア穴

(*追加訂正記事があります)
NHK番組のキャラクターのようです。


同僚ドクターからの依頼品です。
動きません。
本来は音に反応して腰を振り腕が上下してダンスします。

ギア割れでした。
最初はピニオン割れ1個を見つけて交換して腕が動きました。
これで良しと思って組み立てたところ下半身が動きません。

チェック不足でした。
下半身を動かすギアが割れていました。見逃しでした。

四角い軸で、ギアはぱっくり割れていました。


手持ちギアの丸穴を四角に加工しました。


使った道具は三角と四角ヤスリ。


最初に軸の1辺の長さのドリル穴をあけ、四角く広げていきます。
このギアは16枚なので4方向が決めやすい。4方向にラインを引いて作業です。
コツ(と自分が思うところ)は辺を削り取るのでなく、角を三角ヤスリで作っていきます。
ある程度形が出来たら辺を整形してできあがりです。四角ヤスリはこのとき使います。



このおもちゃで不思議なのは四角軸なのにローレット加工がしてあることです。
ローレット加工の意味が分かってないです。
ローレットを削り取ってギアを嵌めます。軽く入る程度でいいです。

このあとまだ難関がありました。
リード線が固くなっていて途中で次々と切れました。交換です。
それはいいとして、最後に組み立てて動かすと声をかけると動き始めますがすぐ止まります。声(あるいは歌)をかけ続けると動き続けるおもちゃかとも思いましたがネットで本来の動きを調べました。
最初の声掛けで音楽が鳴りその音楽に合わせてダンスします曲が終われば止まります。
困りました。ICが壊れているか?とも思い始めたときふと思い出したことが・・
ハンダのフラックスは古くなると導通が発生するということです。
すがる思いで基板をアルコールで拭くと・・復活しました!
リードさ線が次々切れたときにその都度使ったフラックスが邪魔をしていたようです。

ほっとして返却できました。

<追加>先輩ドクターから問題点の指摘がありました。
    穴の角を上のように90度に仕上げると強度が落ちるというものです。
    力が一転に集中するということです。
    強度を持たせるには角にわずかなRを付ければよいとのことです。
    つまり、角にあらかじめドリルで小さな穴をあけておいてから加工するという 
    ことです。
    そういえば、板の割れをそれ以上広げないために割れの末端にドリルで穴をあけ
    ますが、それと同じことですね。


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