2024年12月6日金曜日

カーズ V8カフェ

 というのだそうです。これはマテル社のもののようです。こんな状態で持ち込まれました。お客さんが分解して最後にさじを投げたとのこと。線もはずされ、写真にないパーツもたくさんあるし、元の状態を聞いてもはっきりせず、お断りしたい気分半分で引き受けました。


パズルを解くようにして組み上げました。液漏れが酷く、錆びたネジを無理したようでねじ切れていました。それが一番苦労しました。オイルを浸透させ、ネジザウルスで挟み、半田ごてで時々ネジを温めながらなんとか取れました。LEDも一部錆でやられていて交換です。



できあがって灯りを付けました。思ったよりきれいで癒やされました。断りたかった気分も飛んでいきました。(*よく見ると車のエンジンがモチーフになってるのに気づきました。ピストン、コンロッド、エンジンヘッドカバー、バルブスプリング、エアクリーナー、他にも何か見つかるかも。楽しいですね。)

さて、お客さんはどんな反応をするでしょうか?

 以上




2024年12月3日火曜日

形見のおもちゃ

 年配の男性が 手のひらに乗る大きさのひよこのおもちゃを持ち込みました。ゼンマイを巻くと両足をカタカタとはじくようにジャンプして動くのですが、動かないとのこと。是非直してほしいと言われました。

定番のラチェット部が割れていました。たまたま接着で実用的な強度が出たのでそれでお渡ししました。

引き渡しの時、その方がとても喜んだ様子で、娘さんの仏壇に飾りますと言いました。えっと思って聞いてみると、つい先頃50歳で亡くなったそうです。49日を過ぎたが納骨する気になれず手元に置いているのですと言うではありませんか。なくなった事情はわかりませんが、生きているうちにもっと話を聞いてやればよかったと自分を責めている様子でした。このおもちゃは娘さんが子どものころから好きだったもので、動かなくなって久しかったそうです。動く状態にして仏壇に飾れてよかったとほっとした様子でつぶやくように語りました。

切ない気持ちになってしまいました。

気持ちに整理が付き、今の状況を受け入れられるようになることを願うばかりです。

堀川玩具 ブリキロボ 火星大王


 レトロなおもちゃです。堀川玩具というメーカーのものです。


こんな動きをします。


1つのモーターで上半身の回転と歩行を担います。
切り替える仕組みは、ピニオンギアが上下して上半身回転用平ギアと歩行用平ギアに交互に噛み合います。
ピニオンギアの上下は歯数の違う平ギアを組み合わせ、三角の突起でギアを動かしています。イワヤの犬に使われているのと同じ仕組みです。

不具合は、歩かないという症状でした。
原因は歩行用ギアのカシメが緩み下に「落ちて」いたためピニオンギアが届いていなかったのです。
シャフトに固定用のパーツを取り付けてギアを正常位置にしました。それで無事動くようになりました。

ついでに、胸が開くのは銃座のロックを外して胸のカバーを押し開くというものです。

背中にしっかり「made in japan」と印刷されていました。今見るとちょっと誇らしげです。