2024年12月27日金曜日

無茶なクリスマスツリー 残念な修理

 
高さ30CMほどのクリスマスツリーがドームの中に入っていて、中でファンが回って雪を吹き上げる飾り物です。地面には列車が走っていてドームのヘリを雪を蹴散らし巡ります。

雪を吹き上げなくなったとのこと。試してみると時々思い出したように弱々しく吹き上げるだけです。結論的には設計不良で修理不能でした。こんなものが世に出ているのかとあきれました。

分解すると、シロッコファンでした。ところがどうもおかしい。

ファンは反時計回りに回る。フィンの角度を見るとドーム側から空気を吸い、手前側に吹き出すことになってしまう。これでは吹き上げない!お客さんは吹き上げていたと言うのですが、空気の流れが乱れて、おそらく時々弱々しく吹き上げる程度だったと推測します。
モーターの回転方向を逆にすると風の流れは逆になるが、壁面の形が違ってくるためスムーズに吹き上げることが出来ない。壁面のつくりはファンの左回転でドーム側に吹き出す形になっているのです。
フィンの角度は変えられないため、モーターを逆回転させることに。
ドームへの風の出口をそれに合わせて変更です。
しかし、結果的には壁面の形は変えられないため雪を吹き上げることは出来ませんでした。
この飾り物は設計ミスと言わざるを得ませんでした。

この飾り物は他にもいい加減な点がありました。基板にプリントされているのが間違っているのです。「LAMP]にモータ-を、「MTR2」にランプを繋ぐようになっていました。

返却時、設計自体に問題があることを説明したのですが、お客さんは「前は吹き上げていた」のを見ていたため、説明にはちょっと難しいものがありました。









2024年12月6日金曜日

カーズ V8カフェ

 というのだそうです。これはマテル社のもののようです。こんな状態で持ち込まれました。お客さんが分解して最後にさじを投げたとのこと。線もはずされ、写真にないパーツもたくさんあるし、元の状態を聞いてもはっきりせず、お断りしたい気分半分で引き受けました。


パズルを解くようにして組み上げました。液漏れが酷く、錆びたネジを無理したようでねじ切れていました。それが一番苦労しました。オイルを浸透させ、ネジザウルスで挟み、半田ごてで時々ネジを温めながらなんとか取れました。LEDも一部錆でやられていて交換です。



できあがって灯りを付けました。思ったよりきれいで癒やされました。断りたかった気分も飛んでいきました。(*よく見ると車のエンジンがモチーフになってるのに気づきました。ピストン、コンロッド、エンジンヘッドカバー、バルブスプリング、エアクリーナー、他にも何か見つかるかも。楽しいですね。)

さて、お客さんはどんな反応をするでしょうか?

 以上




2024年12月3日火曜日

形見のおもちゃ

 年配の男性が 手のひらに乗る大きさのひよこのおもちゃを持ち込みました。ゼンマイを巻くと両足をカタカタとはじくようにジャンプして動くのですが、動かないとのこと。是非直してほしいと言われました。

定番のラチェット部が割れていました。たまたま接着で実用的な強度が出たのでそれでお渡ししました。

引き渡しの時、その方がとても喜んだ様子で、娘さんの仏壇に飾りますと言いました。えっと思って聞いてみると、つい先頃50歳で亡くなったそうです。49日を過ぎたが納骨する気になれず手元に置いているのですと言うではありませんか。なくなった事情はわかりませんが、生きているうちにもっと話を聞いてやればよかったと自分を責めている様子でした。このおもちゃは娘さんが子どものころから好きだったもので、動かなくなって久しかったそうです。動く状態にして仏壇に飾れてよかったとほっとした様子でつぶやくように語りました。

切ない気持ちになってしまいました。

気持ちに整理が付き、今の状況を受け入れられるようになることを願うばかりです。

堀川玩具 ブリキロボ 火星大王


 レトロなおもちゃです。堀川玩具というメーカーのものです。


こんな動きをします。


1つのモーターで上半身の回転と歩行を担います。
切り替える仕組みは、ピニオンギアが上下して上半身回転用平ギアと歩行用平ギアに交互に噛み合います。
ピニオンギアの上下は歯数の違う平ギアを組み合わせ、三角の突起でギアを動かしています。イワヤの犬に使われているのと同じ仕組みです。

不具合は、歩かないという症状でした。
原因は歩行用ギアのカシメが緩み下に「落ちて」いたためピニオンギアが届いていなかったのです。
シャフトに固定用のパーツを取り付けてギアを正常位置にしました。それで無事動くようになりました。

ついでに、胸が開くのは銃座のロックを外して胸のカバーを押し開くというものです。

背中にしっかり「made in japan」と印刷されていました。今見るとちょっと誇らしげです。










2024年11月18日月曜日

野村トーイ ベビードライビングハイウェイセット

 おそらく5,60年前のものです。動きません。


走る仕組みは、小屋の中にあるモーターで、伸ばした状態の鶴巻ばねを回転させ、車のピンを押して前進(後退)させるのです。

こんな長いばねを回すなんてできるのかと思いましたが、確かに回るようになりました。原因はバネの変形によるフリクション増加でした。それを修正したのですが、完全には戻りません。潤滑剤を入れても、電流が片方は1.2A 他方は1.9Aでした。後者はフリクションによる雑音が酷い。乾電池3本では片方しか回せません。これでご勘弁です。

以上




肩関節が割れたサンタさん

 季節柄持ち込まれたサンタさんが三体(シャレではありませんが)。

うち2体の肩関節が割れています。

補修の下準備と作業手順(ビスを通した板は長円形です)
実際は締め付けでつぶれないよう間に木っ端を入れてあります。

セットの前に一仕事 ナットが干渉するので柱をカットし、その分長いビスで固定

セットした状態

1体はモーター不良でした。マブチのRF-500TB-14415でした。ブラシが破損していたため
モーター交換です。中国製の安いものを注文しました。
このサンタは腰をふるたびモーターが逆回転します。しかしモーターはブラシが片側から当てられているものでしかも先端が3つに分かれた繊細なつくりのもので、おそらく回転方向指定だと思われます。逆回転のたびに無理な力がかかったと考えられます。

以上













2024年11月4日月曜日

オルゴールのびっくり箱 4/6のつづき

 4/6にアップしたオルゴールのびっくり箱が再び持ち込まれました。


心配していたとおりゴムベルトがつなぎ目で再び切れていました。

何とか直してほしいという気持ちが伝わってきたので引き受けました。

おもな対応は2つです。ひとつはベルトの接続を強くするため「ゴジラ」というテープを貼った上で剥がれどめにウレタンゴム糸で縫いました。これだとフリクションがあって滑りを防げると考えました。前回のバイクのチューブはまわりに干渉するため取り除きました。




二つ目はベルトの張りを調整するためムーブメントをアルミ板に固定し、外で調整してから缶にビスで取り付けることにしました。


これで前回より格段に安定性が出ました。

ソフビ製の顔の汚れはお客さんがおそらくアルコールで拭き取ったのだと思いますが残っています。アンモニアで拭いてかなりきれいにして返却です。

以上