2017年5月14日日曜日

ソフビポポちゃん 手がもげそう

ソフビポポちゃん。
親子で病院に来ました。
わきの縫い目で裂けて手がもげそうです。
丁寧に可愛がっている様子がわかりますが、ソフビの弱点です。




デンタルフロスで縫合です。
針はカーブ針。下穴なしでいきます。


縫い終わりました。
この後、一目一目ピンセットで糸を引っ張って締めてから止めます。


縫い目隠しと、補強のため「サイレックス」を塗ります。


胴体の縫い目が広がっていたので、そこにも「サイレックス」を薄く塗布。
この接着剤は結構強いです。


これで完了・・といきたいところだったのですが、この後2つ失敗をしました。
一つは生乾きの接着剤に触って面を荒らしてしまいました。

二つ目は顔の黒ずみを落とそうとアルコールで拭いたとき
誤って力が入って眉とほほの赤味を片方ずつ消してしまいました。
困った挙句、ふと思いつき、女性ドクターに相談すると・・・持ってました!
化粧道具。
ほほ紅を差してもらいました。完璧です。何といっても本物だから。
眉は色が合わず使えません。
すると別の女性ドクターが、そこは自分で好きな色に塗ってもらったら?とアドバイスしてくれました。
なるほど!です。
お客さんに事情を言ってお願いしました。


2017年5月11日木曜日

踊る犬のぬいぐるみ 回路図を起こす

踊る犬のぬいぐるみが動きません。声も出ません。
当日のおもちゃ病院では原因がつかめず持ち帰りに。


配線はこんな具合です。



電圧は正常に来ているし、スイッチ、モーター、スピーカーも正常です。
IC不良を疑ったのですが、修理不能の結論は慎重にしたい。
先輩ドクターに相談したところ、電解コンデンサーをチェックしてはどうかと言われ、
持ち帰りました。

コンデンサー、トランジスターに問題はありませんでした。
基板の再はんだをやりましたが効果ありません。

この手のもので相談するといつも言われるアドバイスが「回路図を起こしなさい」です。
やってみることにしました。

表と裏で書き写し、合体させます。


見やすい図に書き換えて、


電源を入れて各部分の電圧を測りました。
4.5Vを赤で、4.0Vを橙で、2.3Vを緑で、0Vを青で記入してあります。

手(前足)のスイッチを入れて変化するのは緑の部分が4.5Vになることだけです。
モーターへの信号が入るR2,R3の部分は変化なしです。つまり信号が来ていない。

試しにR2,R3の端をGNDにショートさせるとモーターは正常に回ります。
もちろん逆回転です。
音は出ませんでした。

ここまでやって、「IC不良のため修理不能」の結論を出しました。
趣味半分の経過でした。

せっかくなので、GNDとR2,R3にリード線をつなぎ、足まで延しておきました。
こうすればお客さんの希望があれば、そこにスイッチをつなぎ動きだけでもできるようになります。
大事そうなぬいぐるみです。お客さんの反応はどうでしょうか?


2017年5月5日金曜日

トミカ オート踏切とステーション 基板割れ

「オート踏切とステーション」という名前だそうです。
施設からの依頼です。
寄付を受けたが、一番右のスイッチがきかないとのことです。










接点不良を疑って分解を始めましたが・・・










何と、基板が見事に割れています。
これではスイッチどころではありません。










当て板で補強し、切れた配線はジャンパ線でつなぐことにします。
当て板は強度のあるアクリル板です。























なかなかいい具合だぞと思って組み立てたのですが、スイッチがスカスカで押せない。
ボタンの足を次いで長くしてみたらうまく押せたが、今度は蓋がしっくり閉まらない。
アクリル板の厚みが邪魔しているとわかって、蓋の方を削りました。


これで何とか直りました。
それにしても基盤が割れるとは。
踏みつけるか強く押し付けるかしたのでしょうか。






2017年4月28日金曜日

タンバリン プリント配線導通不良

タンバリンの音が出なくなりましたとのこと。


光も出ません。
中はこうなってました。


何と!手の込んだ修理跡が見つかりました。
剝がしてみると、プリント配線が何か所も黒くなっています。
それをつなぎ、スイッチを自作してありました。(テープは修理途中のものです)


導通不良個所が多すぎるので、すべてジャンパ線で基板に直結し、
スイッチは銅箔テープで作ることにします。プリント配線の不要部は削り取ります。
カバーには導電部分があってそれが接触してスイッチになります。
カバーの導通部分は幸いに生きていました。


ジャンパ線はモーターのコイルのものを使いました。細さがちょうどいい。


各線を基板にはんだ付け。


配線をちょっと整理して・・(見苦しいのはご勘弁です)


無事復活です。

アンパンマン玉入れ 交換ばね

アンパンマン玉入れのボールを飛ばすばねが折れてしまいました。
ばねは、1斗缶のふたでパッチンと閉まるやつのような動きをします。
強化ナイロンかジュラコンのようです。




ゼンマイのばねを切って使ったのですが、一つは固すぎ、一つは弱すぎで使い物になりません。半分あきらめていた時ふと思いついたのが竹です。
皮のほうをそぎ取りました。


いい感じです。ところが、いったん下向きにしなってから跳ね上がるのですが
何度か使うと、初期設定の微妙な下向きが出来なくなる。
そこで、弱すぎて一旦却下したゼンマイばねに登場してもらいます。
U字型にまげて竹を上から押さえて微妙な下向きを出すことにします。


これでうまくいきました。
ただし、竹は縦割れには弱くどれだけ持つかはわかりません。
壊れたらまた作るということで・・

後日追加:
強さが不安定でした。ばねも縦に割れてしまいました。
念のため、所有する施設に問い合わせると、古くなって廃棄するものが残っているというので、それからばねだけ取り出して交換しました。最初から問い合わせればよかった。



2017年4月20日木曜日

これは缶詰?

これは何でしょう? 雪印ネオミルクとあるぞ・・・


こちらは「マンジョウミリン」。今でもありますね。


答えはこれです。


おそらく50年以上前の、made in japan です。
戦後をまだ引きずっていて鉄が貴重品だった頃でしょうか。
あるいは朝鮮戦争で鉄が不足していた頃でしょうか。
ブリキのおもちゃには缶詰などのブリキが使われていました。

頭のボタンがなくなったのでつけてほしいとの要望でした。
ボタンは外れて頭の中に落ちていました。
一番の問題はそれを押したとき、ギアが切り替わって体を揺らす動きから口と目が動きシンバルをたたいて鳴く動きに変わらなくてはならなくてはいけないのにギアがうまく切り替わらないことでした。
いくつかあるばねを交換し、潤滑油をさして何とかなりました。
当時のおもちゃはよくできていて感動します。

ギアやカムの動きを説明するのは難しいので、メカ部分の写真で・・。
曲がったアームが頭のボタンにつながっています。


最初に動くリンクの部分。下のコの字のあるアームなどが動いて、

ギアのついたシャフトを動かします。ギアが少しすり減っています。


反対側 複雑な形のカムが回って・・上の板を動かして・・・口が動く。


口を動かす仕組みは、はさみのように見える部分です。


鳴き声は、平ギアで板バネをはじき、紙箱で共鳴させて出しています。

ということで、何が何だか自分でもわからない説明になってしまいました。

古いもので、なんでもプレミアがついているそうです。
それは直すほうとしてはどうでもいいことで、むしろ昔の人の工夫に出会って感動するありがたい機会です。

2017年4月14日金曜日

これはおもちゃ?木彫りの人形

木彫りの人形2点です。
おもちゃとは言えませんが、嫌いじゃないので引き受けました。

1点目はアフリカの女性像です。
腕がなくなっています。素材は黒檀のようです。


手に入る素材で削り出し取り付けました。
色は靴墨です。

何気ない腕ですが、元の腕は細くもちゃんとからだのつくりに作られています。
まねできません。体をよく観察していると感じました。

2点目はインドネシアの男女像です。
男女の腕がなくなっています。ヤシの葉もです。


詳細に彫られているのがわかります。
表情やしぐさに感情が表れているようで見事です。
どんな刃物で彫ったのかも興味をひきました。
素材の木は柔らかく年輪が目立たず、きめ細かい感じです。

作ってみました。色は再現できません。


2点ともなかなかのつくりで、修理しながら目を楽しませてもらいました。