2019年11月27日水曜日

うんてんしようのりものデラックス パーツ作製

「うんてんしようのりものデラックス」というおもちゃのハンドル部分軸が折れてしまいました。


力がかかる部分です。家庭で接着しようとした跡が残っていました。
右が破損したパーツです。本来ハンドル裏側に付いていました。写真のオレンジ部分にあったものです。(オレンジは作成したパーツ取り付け後)


3Dプリンターでパーツ作製しハンドル裏に接着しました。中央の突起はクラクションにつながる棒です。











接着のためのフランジを付けています。形は接合部は相手に合わせ、他は強度を考えて変更してあります。3Dプリンターのいいところはそういう変更ができるという点です。
これがプリンターから取り出した状態。下はクラクションスイッチにつながる軸です。



これを本体に組み込んで裏からビス止めします。

今回は3Dプリンター有効でした。
データ作成から出来上がりまで約1時間でした。

2019年11月21日木曜日

合体?変身?おもちゃ

何という名前でしょうか?
掌に乗る大きさで上半身が折れてロックされ、ボタンを押すとぱちんと基に戻るものです。


折りたたんだ状態。親指がふれているボタンを押すとぱちんと元に戻る。


上半身を折るとロックされるツメが内部で引っかかる。

上のロックツメがかむ相手が内部にある




ロックされない原因の一つはロック板を押す部分がロック板を押しきれない点でした。
当て物をして解消です。上記写真の爪が押される部分に透明の当て物がしてあります。
これでツメが十分押されてロックします。

二つ目はバネの破損です。
バネ線で作製し、組み込みます。
バネのある部分。


作成したばねと破断したばね。


ばね作成は2mmドリルとバイスを利用。線を強く引っ張りながら巻いていきます。
上写真の太さは太過ぎで、1段細いばねが適当でした。



2019年11月20日水曜日

思い出のオルゴール

オルゴールの修理依頼です。

お母さんが子どものころおじいちゃんからプレゼントされたもので、今度は自分の子供にあげたいということで持ち込まれました。
箱の裏のシールにその証拠がありました。

曲名が「ユーアーマイサンシャイン」! 泣けてきます。
  *曲は長いのですが一部紹介します

            You are my sunshine, my only sunshine
            You make me happy when skies are gray
            You’ll never know dear how much I love you
            Please don’t take my sunshine away

            君は私の太陽、唯一の太陽
            曇り空のときでさえ私を幸せにしてくれる
            君は知らない、私がどれほど君を愛しているか
            お願いだから私から太陽を奪わないで

何度か見た作りのものです。実は私の子供にも買ってあげたもので何度か修理して今も動きます。
原因は風車を固定するカシメが緩んでいたことです。
ビスで止めなおして回復しました。

2019年10月13日日曜日

パイロットヒコウキ

珍しいおもちゃです。おもちゃもメーカーも初めて目にしました。


メインスイッチでランプ点灯。エンジンONでプロペラが回り、滑走路が動き始めます。

左のスロットルレバーをHIに動かすと回転が上がります。(プロペラと滑走路が連動)
中央のオレンジのレバーを手前に引くと機体が上がり車輪が格納されます。着陸時には車
輪が格納されます。


凄いリアル感です。

故障は全く動かないというもの。
電池受けの錆破損。各スイッチ接点の導通不良。断線。ギアのずれ。モーター等の軋み。
など経年によるものがほとんどでした。車輪の脱落ランプカバーの紛失もありました。一つ一つ見つけては補修で対応しました。



どうにもならなかったのが対面の鏡です。通常の鏡はメッキの上にガラスをかぶせてありますがこれはメッキむき出しでした。酸化してくすんでいます。こするとメッキが剥がれます。お客さんと相談してそのままにします。

箱付きで、何か受賞のシールが貼られています。プラスチックおもちゃ云々とあります。時代を感じさせます。そうして日本の産業の基盤が作られてきたのですね。
楽しいおもちゃでした。博物館行きの一品です。



2019年9月20日金曜日

ドイツ製ブリキのおもちゃ

ビリヤードをするゼンマイおもちゃです。

男の持つキューがセットされた球を撞くと微妙なV溝をころがり左の穴に入ります。












球は回転する赤いローラー内に落ちて持ち上がり、セットする場所にころがっていきます。

そこにはわずかなへこみがあって球がセットされます。
いずれにしても微妙な勾配をうまく利用しています。



ドイツ製でした。


不具合はゼンマイが巻けないというもの。
原因はゼンマイの内側端、軸に巻き付く部分が折れて空転していました。
残ったゼンマイの端を曲げて軸にセットしようとしたところすぐに折れてしまいます。
次々に曲げても同じ状態です。
どうも素材が悪いか焼きなましが悪いかどちらかです。ドイツ製なんですけどね・・
端から数㎝を捨ててまげて大丈夫なところを見つけてセットしなおしました。
ところが今度はゼンマイが戻るとき途中で空回りです。ギアが滑ったような状態です。

原因を探るためにはギアボックスを取り出さなければなりません。


ハンダでしっかり止めてあるのでやむなく脚を切り離しました。材は真鍮でした。
(写真は修理後 つないだ後)
原因は最初の修理でギアボックスを組むとき隙間から固定爪を曲げざるを得なかったため緩く、そのためギアがずれて噛み合いが外れる状態でした。
ギアボックスの板を修正し、しっかり固定すると空滑りはなくなりました。
切った脚の固定です。パイプになっていたので中にピンを通して固定しました。

塗装が傷みましたが動きは復活です。外観の傷みは当然事前了解を得ています。

ハンドルも紛失していて、有り合わせの金属ブロックを加工して四角シャフトに合うように作りました。四角穴があいていたのですが大きいのでリン青銅板を当てて調整です。



なんでも1万円と言われたのを動かないというので1000円で手に入れたとか。
でも、修理費はゼロです。私は売買には関知しません。自分のスキルアップと面白いおもちゃに出会うのが楽しみなだけです。その上お客さんに喜んでもらえると何よりのぜいたくです。

2019年9月13日金曜日

オルゴール

古いタイプのオルゴールです。


ゼンマイを巻いてもくるっと戻ってしまうため巻けないという症状です。

観察すると香箱の下部から覗いているギア(ゼンマイの軸の下部に取り付けてあるもので、ドラムの笠歯車と噛み合う)の歯がすっかり摩耗しています。これでは空回りしてしまいます。
交換です。

まず、ドラムの軸受けを緩めます。
・・通常はねじ込んであるので緩めればいいのですが、これはかしめてあります。
(写真は緩めた後の状態)

タガネを自作してカシメを緩めます。


打ち込んで緩める。


ドラムを外した次は香箱を外します。カシメをドリルでさらって外せます。

で、また難問です。
新しいものは下部のギアだけを外せますがこれは一体になっていてそっくり交換です。
ぜんまいと軸のセットを香箱から外し、さらにゼンマイからも外します。
ちょうど手持ちがあったのでよかった。
左は歯が摩耗したもの、右は交換用。


シャフトの頭にはねじが切ってあってパラソルをねじ込むようになっているので、交換用にも同じ加工をします。ねじは1.4mmでした。

組み立て前に固着したグリスを洗浄します。ゼンマイにへばりついたオイルも固化していました。このままではギア交換だけでは動かないでしょう。
分解と逆手順で組み立てて終了です。
それにしてもきれいに着色してあります。

2019年9月8日日曜日

IC不良と断ずる前に

歩行器のようなものの上に付けるものです。


スイッチを入れても全く反応がない(音が出ない)。
電池チェック、スピーカーチェック、スイッチチェック、基板への電力供給はすべて正常でした。
基板はこんな単純です。


これはもうICしかないなと思ったとき、ふとICに電圧は供給されているのか疑問に思いました。
電源ラインをたどってみます。
すると、ICの足のうち3、4,6番が裏側を通っていてつながりが見えません。


テスターで導通チェックすると確認できました。
電源供給ラインは3番につながっているはずとわかりました。
その電源ラインの導通だけがありません。
IC裏の見えないところで切れています!


3番に直接電圧を供給すると音が鳴りました。
そこで、ジャンパ線で3番端子と電源ラインを直結し無事修理完了です。