2019年8月21日水曜日

ぱっくんコロロン 微妙なばね

アンパンマンころがれ!ぱっくんコロロンそれいけだだんだんというのが正しい名前のようです。何だか寿限無寿限無みたいです。


左腕を下げてボールを置くと腕が動き、やがて口が開いてボールを飲み込みます。
飲み込み終わると口は自重で閉じ初期状態に戻ります。


故障は腕が動かなくなったというもの。
分解はまず左腕を外します。ツメでロックされているので力づくで。


この後軸内部の止めねじを外して軸ごと抜きます。


上あごは根元の両端出っ張りでぱちんとはまっているだけです。


後は胴体を前後に割れば作業できます。

肝心の動きをコントロールしている部分は下あごの左側にあります。


1、初期状態から左腕を押し下げるとカム板が反時計回りに回転し、ばねを伸ばしゼン
  マイギアに噛み合います。
2、腕がストッパーまで行くと手を離します。
  
  腕はバネの力で時計回りに回転を始めます。このときゼンマイがブレーキとなってゆ
  っくり腕が上がります。
  と同時にカム板のボッチが上あごのスライド板をすべりながら押し上げ、口が開きま
  す。
  
3、カム板のギアがゼンマイのギアから離れる位置まで来ると解放されたカム板(腕)は
  勢いよく回転します。これによって上あごは目いっぱい開き、ボールが放り込まれま
  す。
  
4、カム板のボッチが上あごのガイド(スライド板)を離れるため上あごは支えを失って
  自重で戻ります。
  

さて、腕が上がらない原因はバネの紛失でした。
代わりのばねを探すにあたって長さと強さのバランスがカギでした。ポイントになるバネの強さと長さは、腕を持ち上げてさらに余力がある強さ、一番縮んだとき(3の段階の少し後)張力が適度に残っている長さにすることでした。

幸いに参加しているおもちゃ病院のストックに適度なものがあり、長さだけ調整すればぴったりでした。


2019年8月6日火曜日

ダンシングミッキーのオルゴール

ゼンマイのオルゴールですが紙でできたミッキーが複雑に動きます。
我が家にもあってそれはクラウンが踊ります。「muraikoji]の名が入っていました。
本当にダンスするようでよくできています。


ゼンマイを巻いてもギアが滑る音がして力が逃げます。

分解は表側のカラスの縁にある金色の板をカッターでそっと剥がします。
するとガラスが取れ、紙の舞台がはずれます。
舞台を取る前にミッキーの鼻の頭にある丸い金属(ネジ)を外します。
人形ごと取れます。裏側に長いハトメが入っているのでなくさないこと。

するとオルゴールのムーブメントが現れますから裏からねじを外して取り出します。


中はやはりというかサンキョー製です。
原因は風車などが付いている金属板の固定カシメがゆるんでいたことです。
そのため3番ギアが逃げてしまうのです。
カシメは中央の1か所でそれを削り取り、ねじ穴をあけてビス止めです。写真は修理後の状態。

裏側のネジはムーブメントを固定するネジなので最初ははずさないこと。
ムーブメントが見えるようになってからはじめて外します。


参考までに、これより古いと思われるサンキョーオルゴールでは風車などのついている金属板や香箱はねじ止めされています。しかもマイナスネジ。そして台座はスチールの鋳物製です。