2020年12月16日水曜日

うまれてウーモ ギア

 生まれてウーモというおもちゃです。いくつもあるバージョンのうちの一つです。


動かなくなったという訴えです。

翼の部分を開けるのに困ってWebで検索すると出てきました。

強引に剥がしました。



ギアボックスはこれです。モーターが少し見えています。


このギアの一部(裏側)ピニオンギアの歯が欠けていました。


Webで見ると同じ症状のものがいくつかヒットしました。Webではピアノ線をL時に曲げて

「差し歯」をする修理法が紹介されていました。しかし、ギアの壁が薄く、無理があるように感じました。

そこで3Dプリンターでトライすることにしました。

結果的にはうまくいきました。




3Dプリンターは万能ではありません。私はまだなれないため成功確率が低いです。今回も成功率半分以下でした。


これからの可能性は大きなものを秘めていると思います。



2020年12月10日木曜日

マリオカート サスリンク軸折れ

 リモコンのマリオカートです。


前輪のリンク軸が両輪とも折れていました。
写真ドライバーで指した軸です。(写真は修理済みのもの)


単純に軸を差し替えようとしてもスチールの車軸があるため穴が浅くなり強度不足です。

接着面積をかせぐため一旦車軸を抜き、下穴を貫通させてから接着します。



当然車軸穴を塞ぐので改めて車軸穴を開け直します。

塞がれた穴

穴あけ

これで修理完了です。取り付け軸の傾きはご愛嬌で。





2020年12月6日日曜日

音階ベル

 写真のベルです。

いろいろな音階のベルがありとてもいい音色です。


よく壊れるのがボタンの基部で、この修理がかなり厄介です。支えのアームは直せてもベルへの取り付けが難しく、ワイヤーで巻いたり、ビス止めしたりといろいろとトライしてきました。


今回は3Dプリンターでパーツを作製しました。オーバーハングがあるため3つのパーツに分けて作製です。


取り付け後






この方法が使えるのはボタンを支えるゴム=ベルを打つゴムが生きている場合です。

この玩具はそのゴムキャップでボタンを支えているが、子供はボタンを持ってベルを持ち上げるため無理な力が加わってしまう。このおもちゃはいい音色だけれどそこが弱点でしょう。





2020年11月26日木曜日

プラレール ギア摩耗

 前々回にレポートしたもの(下写真)と同じタイプのプラレールです。



今回のプラレールも以前同じ修理を施したものですが、また動かなくなったおいうことで持ち込まれました。ちょっと力がかかるとカリカリカリとギアが滑る音がして動きが悪くなります。
今回のプラレールのギアボックスは下写真。(一部ギア取り外し状態)

問題点を見つけるのに手こずりましたが、よく観察すると見えて来ました。

ギアが偏摩耗して噛み合わせがゆるくなっています。下は磨耗状況の拡大写真。

ちなみに正常のものはこんな具合です。

なぜこのような減り方をしたのか? 推測ですがギアの遊びが大きいため噛み合いが十分でなかったためではないかと考えます。


対策は、軸にスペーサーを友考えましたが、右のギアを裏返すとちょうどよくなるのでそれで対応しました。


これは本来の組み方ではありませんが干渉もなくなめらかに動くのでよしとしました。










2020年11月23日月曜日

味わい深いおもちゃ

 久しぶりです。

木の首ふり人形です。








背中のレバーを押さえると・・








首を曲げなから右腕が上がります。右手には眼鏡が・・

上がりきるとメガネを通して本を読む姿に・・








レバーを離すと、ゴムで元の状態に戻ります。

修理は首を戻すときのゴムが伸び切っていたのを交換しました。

ほのぼのした暖かさを感じました。こういう玩具大好きです。

2020年7月27日月曜日

プラレール 軸受変形のため力が逃げる

写真のタイプです。症状は平坦な直線だと動くのにカーブや坂道では止まってしまう。


電池が充電式です。それが原因?と疑ったのですがそうではありません。
動かないといってもモーターの回る音がする。カラカラと音がして振動もある。
ギア割れかトルクリミッターの不調を疑ったのですが問題ありません。で、ふと思い出したのが、このタイプはシャーシの壁がギアの軸受けになっていて、そこがえぐれて軸とギアが逃げるということがありました。
壁を見ると確かに。


ところがコノ摩耗部分を補修しても症状が同じです。
よーく観察するともう1ヶ所軸受がえぐれる箇所がありました。車軸の軸受です。ここで軸、ギアが逃げて滑っていたわけです。


反対側(凹部)も摩耗していたために合わせ面よりさらに盛り上げて軸受を修正する必要がありました。コの字に曲げた燐青銅板を写真のように軸穴に合わせてあてがい修正しました。


*これはうまくいかなかった当て板の例
 

これで順調に動くようになりました。ただ、軸穴は横方向にも摩耗していて、やがては症状として出てくるでしょう。その時は横方向のズレを止める対策が必要になります。

素材はりん青銅板以外にレジンなども使えるかもしれません。

2年前の投稿でプラレールアドバンスで同じ症状が出ていて原因が同じであった記事を載せていました。

2020年6月28日日曜日

スターウォーズ BB-8

スターウォーズ フォースの覚醒 リモートコントロール BB-8という長い名前のようです。

動かなくなったとのことです。
買ったばかりと言っていましたが、新品ではなく中古品を「買ったばかり」のように見えます。

下の球体には動力部分が入っています。

基板の様子です。

ここから起こした回路図です。

結論はIC不良で修理不能です。
このおもちゃの通常の動作手順は、本体を振ると傾斜スイッチが一瞬オンになりIC內部の回路が目覚めます。このとき目覚めの合図の言葉をしゃべります。これで赤外線コントローラーに反応するようになります。
判断の一番の根拠はICには3.2Vの電圧がかかっていて、傾斜スイッチも生きているにもかかわらず、通常2.2mAの電流が本体を振っても電流値に全く変化がありません。つまりICは目覚めていないということになります。
ちなみに、各パーツもチェックしましたが問題ありませんでした。

IC不良の判断は難しいですが今回は間違いないと思いました。


2020年6月26日金曜日

コエちゃん

コエちゃんという名だそうです。


軽く見ていたらとんでもない。
內部は腐食腐食でした。



とりあえず基板全体をアルコールとブラシで洗浄。
電池受けとスイッチは銅箔テープで代用。
コードは交換です。

黄色く見えるのは絶縁用のテープ。極板部だけ丸く切り抜いてあります。
切り抜きに使ったのがこれ


スイッチ部分


スイッチの導電ゴムの位置が高すぎて押してもオンにならないため、別の導電ゴムを切り抜いて貼り付け、カサを上げてあります。


2020年6月2日火曜日

正三角形を分割して正方形にするパズル

ネットで見たものを自分でも作ってみました。


色分けしたピースを並べ替えると正三角形になったり正方形になったりします。

どういうラインで分割したらいいのか?
結局は「正方形に近いもの」で落ち着かざるを得ませんでした。(*1)

今回もcadと3dプリンターが大活躍でした。
難しかったのは色塗りでした。
作るのも楽しめました。

*1 後日追加 なんとか正方形になる方法にたどり着きました。
   中学校の図形の証明の時間を思い出してしまいました。
   自分にとってはパズルそのものでした。




証明が必要なのは手順でいうとⅲとⅳかと思います。








2020年6月1日月曜日

カップヌードルロボタイマー

40周年verです。見た目はカップヌードルそのものです。


このブログを見てくれたお客さんからの依頼品です。お孫さんを喜ばせようと持っていたものだそうです。
電源が全く入らなくなったとのことです。
お決まりの電池受け電極のサビはというと、観察してもまったくきれいな状態です。
基板を出して電源ラインを追うことにします。
まずは開くのが難儀しました。
前側と後ろ側をつないでいるのは3箇所でした。①背面の4本のネジはシールで隠れている。②腕の根本の軸と連結棒③内部のグリースをシールするシートは接着されている この他に上面のシールをつなぎ目に沿って切り離します。
これで背面が外れます。

外すために首の軸を抜きます。バネは下側にフックがあるのでそれを外します。
基板が見えましたがモーターアッシーとスピーカーボックスが邪魔です。
スピーカーボックスはビスで止められていますのを外します。
基板は上下2本ずつの爪で止まっているので外すようにして取り出します。
まずはスイッチを疑ってチェック。当たりでした。特殊な形状のタクトスイッチだったのですが偶然同じ形の中古品を持っていたので交換しました。これで電源が入るようになりました。
不良品を後で分解すると接点金具が、錆というより腐食していました。

あとは逆の手順で組み立てです。

試運転。無事動きました。
治ってよかったです。
ところでロボタイマーは以前にも書きましたが作りがしっかりしています。
例えばスピーカー。おもちゃのレベルではなさそうです。
モーターはサーボモーターです。
今回は見ませんでしたが以前に分解したものだとギア受けにはベアリングが使われていました。

作製したVSTONEという会社は産業用ロボットを手掛ける会社です。それなりのレベルで作られているという印象です。
40周年バージョン以外に20周年バージョンや花のワルツバージョンなどがあります。
話が違いますがちょっと驚くロボットが村田製作所の宣伝用ロボットです。
人形がボールの上で落ちないようにバランスを取って踊ります。しかも数体がシンクロして動きます。感動するほどの出来です。youtubeで見れるかもしれません。