2017年6月30日金曜日

コンビのメリー バネの位置

コンビのメリーです。
よく動きません。


一応回るのですがトルクが弱すぎです。
どこかでフリクションが大きくなっているのか、
モーターがだめなのか、
トルクリミッターが弱くなっているのか。
どれも当たりません。
結局、ピニオンギア割れが原因でした。



で、困ったのが小さなばねの行方です。
同僚ドクターから預かったときはすでに分解されていて困りました。
入れる場所はばねの太さ長さからわかるのですが入れるとシャフトの噛み合いが外れてしまいます。
結局、もとの位置はここでした。


シャフト部分の内部に収める!のでした。(ばねが少しのぞいています)


シャフトを組み立てておいて、ボディに差し込みます。
ボディの8角の軸にシャフト部の白い軸がばねで押し付けられます。
そのためのばねでした。

素朴で十分 トーマス

トーマスの車輪が取れました。
6つの内4つが取れていました。


内部はこうなっています。

要するにがらんどうです。
お母さん曰く、
「お菓子の入れ物だったのですが子供は押して走らせて遊びます。
こんなもの捨ててもいいのですが、子供はすごく気に入っていて・・」

いえいえ捨てないでください。
自分で遊びを工夫できる単純なおもちゃはおもちゃの原点です。
こういうの私は好きですね。

洋品店にある両面からかしめるハトメ?で固定しました。
スペースがなくかしめるのに苦労しました。

2017年6月22日木曜日

見事なハンダ

ブリキの古いおもちゃです。


修理の話題ではありません。
見事なハンダ技術に目を奪われてしまいました。




範囲も厚みも必要最小限のハンダ! 
美しい。
周囲の塗装が傷んでいません!

これは修理跡でしょうか?
それとも・・?

どうやったのか知りたいものです。

親から子へ その2

お父さんが、自分が子供のころ遊んだおもちゃを直してほしいと持ち込みました。
スイッチオンで一定時間動くのですがすぐ止まってしまいます。
それでは遊べませんね。
お父さんも修理にチャレンジしたのですがわからなかったようです。


中はこうなっています。










今ならICで一定時間動かすのでしょうが、この時代はどうしていたのでしょうか?
アイデア勝負です。興味があります。
円盤を裏返してみます。

丸いひっかき傷があります。接点でしょう。
途中に四角い穴があります。
一方2本の金属板が円盤の方に伸びています。これは電極です。
スイッチオンで金属板の左が導通してモーターが回ります。
スイッチから手を放すと金属板の左側の接点が離れますが、今度は円盤で導通が保たれるためモーターは回り続けます。
円盤の穴に端子が来るとモーターは止まります。

問題は接点の金属が年月で酸化して導通不良になっていたことです。
接点を磨いてやると復活しました。

おもちゃの名前は、


綺麗な状態のおもちゃでした。
お父さん、大事に使ったのですね。
これからも大切に、大いに遊んでください。

とはいうものの子供が興味を持って分解して壊してしまうのもおもちゃの大切な役割だとも思います。
最近は「壊す」おもちゃが少なくなってきたような気がするのですが・・



野村トーイのおもちゃ 親から子へ

お母さんが持ってきました。
自分たち兄弟が子供のころよく遊んだおもちゃを子供に使わせいたので直してほしいとのこと。


レールを自由につなげて時計(車)を走らせます。
車が動きません。



モーターを分解清掃しました。
古いのでグリスが固まっていたようです。

無事走りました。
音はリンクを介して上のベルを槌がたたきます。
聞こえるか聞こえないかというくらいの音なので返却の時お客さんに確認しました。
ならして見せると、「この音 この音」と懐かしそうな表情でした。
とてもやさしい音です。
今の電気的な音とはだいぶ違います。
私的にはこの音のほうが好きですね。

裏ブタには「野村トーイ」とありました。今もあるのでしょうか?
大事にしてくださいね。


追記 チクタクバンバンという名のおもちゃだそうです。テレビで宣伝されヒットし
たらしいです。その後いくつかのデザイン変更版が出たようです。野村トーイは90年代にアメリカのメーカーに買収されますが、その後解散しています。

レッドブルエアレースのお土産か?

先日東京湾でエアレースが開催されました。
スポンサーがレッドブルのようです。
その時のお土産らしいものが持ち込まれました。
ちょっと見は缶飲料ですが。


飛行機に変身します。

尾翼付近は逆向きですが、動かすと壊れそうでそのままです。
フラップも逆ですが・・・

機種部分のヒンジが折れてしまいました。

1mm×4mmほどの部分(光って見えるのが割れ口)で機種を支えていました。
どうみても無理があります。

スペースに余裕がなく、そのままの「のりしろ」では強度が保てないので悩みました。
結局ヒンジの下の方を削ってそこに作製したパーツを取り付けることにします。
はめ込んだ場所はこうなっていました。
まずこれの真ん中の壁を半分切取ります。










そこに軸と固定部分があるパーツをはめ込みました。
黒くざらざらしたのがそれです。

これならがっちりです。
オリジナルは右の壁にシャフトがわずかにつながっている状態でした。

こうすると、機種を折りたたんだ時パーツが干渉するので、その分を削っています。
シャフトのちょっと左、ねじの右側の黄色い部分がそれです。

使った材料はこれです。
丸棒部分とその根元がうまく使えました。

これはプラ製品を型で作るときのプラの「通路」です。
ドクター仲間からのもらい物が役立ちました。

パーツの形や削ったボディーぶの写真があればよかったですが、
作業に熱中すると忘れてしまいます。


2017年6月14日水曜日

真夏のクリスマスツリー ベルト作製

来るときには来るもので夏至にクリスマスツリーです。
踊るはずですが動きません。音も出ません。


ベルトドライブのベルトが滑っていました。
同じサイズのものをウレタン製ベルトで作製しました。
バンコードなどがブランド名です。
が、やっぱり滑ります。
思い出したのが、プーリーはそのサイドウォールのフリクションで力を伝えるという話でした。
そこで、一回り太いもので作り直しです。
左がオリジナルです。


細いものと太いもののプーリーへの当たり方を比較。
奥がモーター側で、そっちが影響大のようです。






ベルトを作る冶具です。
まずベルトを180度で固定し平行移動する道具。
写真は固定後。

こうしないと、桃の先端のようにつなぎ目が尖ってしまいます。

つなぎ目を融かす道具。
はんだごての先端にリン青銅版を挟み込んで固定してあります。
これ専用です。


これで動くようになりました。
音楽も復活です。
ギアにたどり着くまでが結構厄介でした。

今年のクリスマスはOKですね。

2017年6月9日金曜日

真夏のサンタ

サンタさんが動きません。
おもちゃ病院の存在を知って、この時期に持ち込まれました。


掌にあるスイッチが断線です。


はんだ付け。


これではまだ動きません。
モーターからはゴムベルトで駆動です。
ギアボックス内部のピニオンが割れてました。
が、わかりますか?

ピンぼけでした。ピンセットに合っています。

交換します。
シャフトにはローレット加工がしてありました。
その部分は2.1mm強あります。
ピニオンの穴は1.9mm。
穴を2.0ミリに広げて圧入です。
これでも十分です。

無事完了しました。

ディズニーがプラレールを作ると・・

ディズニーで買ったおもちゃが動かなくなりました。


車体を外すと、出てきたのはプラレールそのものでした。
裏には「TOMY」と書かれていました。
で、原因は電池受けの錆びでした。


金属は分厚くしっかりしたものが使われています。
水洗い後錆びを落として完了です。

ついでに、トイストーリーのウッディです。
糸が戻りません。


中はこうなっています。


絡まった糸をほどきました。
以前にアップしたものはスイッチがもう少し複雑でした。


2017年6月1日木曜日

ジャンボジェット

もらいものだそうです。
走りませんとのことですが、走らないだけでなく前輪がありません。
音も出ません。
袋の中は割れて出てきた部品たちです。


初めて見るメカでした。
ギアボックス内部です。

一番手前のローレット加工2か所のギアとカムが割れて紛失しています。
写真では見えませんが前から3番目のシャフトのギアも、ピニオン部が割れています。
外装はきれいですが古いもののようです。劣化のようです。
ほかにも肉厚が薄くきわどいギアがありました。
ギア交換してタイヤもフラップも、離陸姿勢の動きも赤色灯もOKになりました。

前輪は、保持する部分を作製し、チョロQのタイヤを取り付けました。



この前輪は回転可能でラチェットで固定できます。

動輪タイヤの固定も外れていたので固定です。

音はIC不良と考えられるので残念ながら修理不能です。
本来は離陸姿勢に合わせてゴーッという音が鳴るのだと思います。
そのためのカムとスイッチが組み込まれていました。



外装は綺麗な状態のジャンボジェットでした。

妖しいリカちゃん 首折れ

リカちゃんの首が折れてしまいました。
軸の片割れが頭の中に残っています。
お父さんが接着剤でチャレンジしたのですがちゃんとつきません。


シャフトを作製し、首に固定することにしました。

右側になった部分が頭の穴に収まります。
左側が首に埋め込まれて固定されます。ピンは回転止めと補強用です。

首部分、まずはエポキシを多めに入れます。
固まる前にシャフトを差し込み、逆さにしてエポキシがシャフト部分に集まるようにします。
出来上がった状態。


これを頭部にねじ込みます。
リカちゃん復活です。首もちゃんと回ります。

こうやって写すと何とも妖しいリカちゃんでした。

リカちゃんの首折れは何度か見ました。
どうしても力が集中するようです。