2019年9月13日金曜日

オルゴール

古いタイプのオルゴールです。


ゼンマイを巻いてもくるっと戻ってしまうため巻けないという症状です。

観察すると香箱の下部から覗いているギア(ゼンマイの軸の下部に取り付けてあるもので、ドラムの笠歯車と噛み合う)の歯がすっかり摩耗しています。これでは空回りしてしまいます。
交換です。

まず、ドラムの軸受けを緩めます。
・・通常はねじ込んであるので緩めればいいのですが、これはかしめてあります。
(写真は緩めた後の状態)

タガネを自作してカシメを緩めます。


打ち込んで緩める。


ドラムを外した次は香箱を外します。カシメをドリルでさらって外せます。

で、また難問です。
新しいものは下部のギアだけを外せますがこれは一体になっていてそっくり交換です。
ぜんまいと軸のセットを香箱から外し、さらにゼンマイからも外します。
ちょうど手持ちがあったのでよかった。
左は歯が摩耗したもの、右は交換用。


シャフトの頭にはねじが切ってあってパラソルをねじ込むようになっているので、交換用にも同じ加工をします。ねじは1.4mmでした。

組み立て前に固着したグリスを洗浄します。ゼンマイにへばりついたオイルも固化していました。このままではギア交換だけでは動かないでしょう。
分解と逆手順で組み立てて終了です。
それにしてもきれいに着色してあります。

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