2017年5月11日木曜日

踊る犬のぬいぐるみ 回路図を起こす

踊る犬のぬいぐるみが動きません。声も出ません。
当日のおもちゃ病院では原因がつかめず持ち帰りに。


配線はこんな具合です。



電圧は正常に来ているし、スイッチ、モーター、スピーカーも正常です。
IC不良を疑ったのですが、修理不能の結論は慎重にしたい。
先輩ドクターに相談したところ、電解コンデンサーをチェックしてはどうかと言われ、
持ち帰りました。

コンデンサー、トランジスターに問題はありませんでした。
基板の再はんだをやりましたが効果ありません。

この手のもので相談するといつも言われるアドバイスが「回路図を起こしなさい」です。
やってみることにしました。

表と裏で書き写し、合体させます。


見やすい図に書き換えて、


電源を入れて各部分の電圧を測りました。
4.5Vを赤で、4.0Vを橙で、2.3Vを緑で、0Vを青で記入してあります。

手(前足)のスイッチを入れて変化するのは緑の部分が4.5Vになることだけです。
モーターへの信号が入るR2,R3の部分は変化なしです。つまり信号が来ていない。

試しにR2,R3の端をGNDにショートさせるとモーターは正常に回ります。
もちろん逆回転です。
音は出ませんでした。

ここまでやって、「IC不良のため修理不能」の結論を出しました。
趣味半分の経過でした。

せっかくなので、GNDとR2,R3にリード線をつなぎ、足まで延しておきました。
こうすればお客さんの希望があれば、そこにスイッチをつなぎ動きだけでもできるようになります。
大事そうなぬいぐるみです。お客さんの反応はどうでしょうか?


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